-オナルプスの手違い-

映画の感想やら日記やら告知やら。基本的にネタバレなし。

LOOPER/ルーパー

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監督:ライアン・ジョンソン

 

昨年から町山智浩さんがナンバーワンに挙げていたので盛り上がってたSF映画。トゥモロー・ワールド』『ミッション8ミニッツ』などに並ぶ、五年に一作ぐらいに生まれる小粋な良作SF映画が2013年にも誕生した。

 

あらすじは、未来から送られてくる犯罪者を殺す<ルーパー>という仕事をしている男の所へ、未来の自分が送られてきてエライこっちゃになる話。

 

まず「未来の自分を殺す」というユニークな発想がとても面白そうなのが一つ。タイムスリップネタに傾きすぎず織り交ぜたことで、ドラマ要素を強めている。これはロケーションが大きく影響している。普通のSFタイムスリップ映画は市街地など"未来の都市"を舞台にして設定の時代である2044年感を全面に出すはず。この映画の憎いところは、あえて郊外という設定にしてギャングが牛耳っている無法地帯の雰囲気を絶妙に見せた。所々に実用的な未来グッズが出てくるのも上手い。

 

タイムスリップネタに関しては色んな人が言及してるので今更あーだこーだ言わないけど、まあ違和感はあったのは確か。でも、そんなのいいじゃん面白けりゃ、と思うのも確か。俺は面白けりゃいいじゃん派。だってタイムスリップの正解なんて誰も分からないんだから。SFは"少し不思議"でいいんです。

 

この映画のタイムスリップの考え方はコレでいいと思うのですが、現実に我々の世界でも"選択"により未来が大きく変わるのは当たり前。まさにバタフライ・エフェクト。あと30分遅く家を出てたら事故に遭って死んでたかもしれないし、30早く出てたらすごい金持ちになってたかも。マトリックスから生まれ始めた"選択"というSF映画の大切な要素はルーパーで改めて考えさせられた。

 

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ジョセフゴードンレヴィットはブルース・ウィルスに似せるために眉間のところを特殊メイクをしてる。演技もブルースに似せたというジョセフの演技魂!すき!さいこう!