フライト
監督:ロバート・ゼメキス
予告編を観た限り、立派な飛行操縦士が飛行機トラブルにより事故に巻き込まれたが奇跡のテクニックで英雄に。だが、その操縦士に飛行機会社が罪をなすりつけようとする緊迫サスペンス映画だとばかり思っていたら、もうほんとに全然違ってビックラこいた。だって、超クソ野郎の酒・ドラッグ更生映画なんだもの。
予告編で存分に見せる飛行機墜落シーンはまさに序章でしかない。それがとてもよかった。背面飛行という一見アクロバティックなとんでも展開と思いきや、あの局面で思いついたデンゼル・ワシントンの判断能力は英雄と呼ばれてもおかしくはない。結果論だが。あの"背面飛行"で人命を救うというのも後々のイメージに繋がってくるのが面白い構成のひとつ。この一連は是非映画館で体験してほしい。
犯人が分かりきってる犯罪映画ではなく、ヤク中のおっさんのアホな葛藤で一時間半くらい持たせる演出は見事。特に大画面で観るデンゼル・ワシントンの顔アップはパンチが効きすぎて頼むからもう少し引いて撮ってくれと願うばかりだった。その胸焼け感はある意味この『フライト』の持ち味。美女がちょこちょこ出てきたり、いいおっぱいが出てきたりする露骨なシーンも最初の無茶苦茶フライトがあるから問題なし。
自分に嘘をつきまくり塗り固めてしまった姿は『オズ はじまりの戦い』にも言えることだ。男はプライド高いから。アホである。俺も。ロバート・ゼメキスと山崎貴監督のトークがあるサイトで載ってたけど、何ともいえない内容でリアクションに困る。山崎貴監督の新作『永遠の0』が飛行機映画だからだけど、まあ一応期待していますの。
この映画もナイスおっぱい映画です。今年はおっぱい映画が豊作ですね!