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-オナルプスの手違い-

映画の感想やら日記やら告知やら。基本的にネタバレなし。

風立ちぬ

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監督:宮崎駿

 

ポニョ以来の宮崎駿監督作。そして、初めてのタイトルに「の」が付かない作品。

ジブリアニメ最強伝説を創り上げた人がここまで挑戦的な作品を作り、やっぱりとんでもない映画を作っちゃうんですよね。

 

鑑賞直後、Twitterにはこう書いた。

『風立ちぬ』鑑賞。ただの伝記映画では終わらせない演出が炸裂。大胆な省略と理屈の絶妙な配分が素晴らしい。普通なら描くべき人間の葛藤を排し、常に俯瞰で見つめる視点を徹底するとこうなるのか。アニメーションの自由を改めて感じた。子供客を完全に切り離している思い切りに拍手。

 

Twitterだから140文字の中で箇条書きみたいになったので、自分の文章を自分で分解していく。

伝記映画と書いたが、純粋な伝記ではないのは分かっている。それにしても夢の使い方、そして時間軸の飛躍の仕方などは素晴らしい。人生を変える夢を見た少年の背姿から青年期へと移るシーンは小細工なしの見事な演出。それ以外も、微妙な時間軸を画と台詞で繋げる上手さ。テロップを入れることもなく本編の流れを邪魔することもない。

堀越二郎という飛行機設計士が主人公で、この手の職人映画でよく描かれる美しい飛行機を作りたいという無垢な欲求から生まれる芸術作品が殺人兵器として使われる皮肉などは一切無く、ただ真っ直ぐ美しい飛行機を作るという目的からブレない。その事に対してとやかく言う人も出てこないし、大きな奇跡が起こることもない。

あえていうなら、やはり夢の使い方か。尊敬する人物と空想で会話し励まされる系の中でもまた特殊で、トゥルー・ロマンスエリックを探して等の作品みたいな演出ともまた違う。それはきっと、この映画がアニメーションで作られているからだろう。独特の方法で夢だから許されるを実行するから。

 

この映画が夏休みに一番観られる映画になったとしたら、少し日本が変わる気がする。正直、これは子供が観たら退屈で仕方がない映画だと思う。この映画を観た感想が「わからなかった」で済ますのはとっても悲しい。分からなかったら何故「あそこはどういう意味?」とか疑問を持たないのか。一緒に観てる人がいるんだから、話せばいいのに!

 

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とにかく、齢70にしてまだまだ挑戦的だった宮崎駿監督に拍手!ふっふー