-オナルプスの手違い-

映画の感想やら日記やら告知やら。基本的にネタバレなし。

脳男

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監督:瀧本智行

 

"イケメン×バイオレンス"という俺好みの設定。日本にダークヒーロー誕生か?と思わせる予告編で、音楽はキング・クリムゾンの『21世紀の精神異常者』を大胆に採用しチカラ技でのかっこよさ。

生田斗真は俺好みのイケメン顔だから無条件で好きなので、それだけ観れたらいいかなあと思ってたんだけど、脳男はなんとも言えない作品に仕上がってしまった。

 

やるならやる、やらないならアイドル映画に徹しろと言いたくなった。アイドル映画なら脳男をめちゃくちゃかっこよく演出すればある意味傑作のイケメンダークヒーローシリーズが生まれたかもしれないし、R-15レベルのバイオレンスと倫理観に突っ込めば、大作なのにすげぇえええってなってたかもしれない。どちらにも転ばずに松雪泰子ばっかり写すんだからなあ。

 

この映画は脳男以外テンプレなキャラばっかり。一癖も二癖もあるようなヤツは一人も出てこない。ある定番を守って見やすくしているのか、松雪泰子、江口洋介らの既視感は半端なかった。いい意味の定番ではなく、悪い方の使い回しと言ったところか。

脳男以外を定番にすることで脳男の異常者っぷりを際立たせたかったのか?そんなことしなくても脳男はあれだけで十分だし、むしろ脳男に対立したり応援したりするやつもキチガイぐらいじゃないと物足りなくなってくる。それでも脳男全然出さないのに。

 

とまあ色々書いたけど、面白いところも色々あった。やはり生田斗真のイケメン、肉体美は最高。美しき殺人ロボットは伊達じゃない。一人VS多数のアクションはかっこよかった。流し目最高。もっと美しく撮って殺しの冷酷さをもっと出せば最高だったかも。もっとドキドキがほしかったな。

 

犯人が爆弾魔ということで、爆破シーンは中々のものだった。それでも"邦画にしては"というレベル。これは言いたくないんだけどなあ。

 

問題の犯人役を演じる二階堂ふみちゃん。コレがまた普通のサイコパスで全く面白くない。俺達常人の予想を裏切ってくれないとこっちが困る。自分でキチガイと語るほど寒いものはない。演じるの大変だったんじゃないかな。相棒もキチガイだからってパンクファッションて・・・。青のライダースのかっこよさと合ってない。

 

ま、あれですわ。ラストカットがかっこよかったし許す!うん!前半のキャラ説明がクソつまらんかったので、続編あったら絶対観る!

 

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生田斗真つながりで、このメガネっ娘は『僕等がいた』の本仮屋ユイカ。この子の方が脳男の犯人よりずっと怖かった。狂気でしたわ。