図書館戦争
監督:佐藤信介
同名人気シリーズ小説を『GANTZ』の佐藤信介監督が映画化。もちろん原作未読状態での鑑賞。
予告編で感じていた違和感がそのまま出ていた。"メディア良化法"と呼ばれる法律から検閲され廃棄される本を守る図書隊という組織のお話なのだが、そもそもメディア良化法だったら本だけじゃなく映画や音楽、絵画等は関係ないのだろうか。もしかしたら本の自由を守る図書隊以外に映画隊、音楽隊、絵画隊などがいるのかも知れない。だが、そこには一切触れずに進むもんだから、その疑問が最後まで残ったまま終わってしまった。
恐らく、原作でもそんなところは描かれていないのだろうけど、それは小説であり、文字の表現だからスルー出来るポイントなんだと思う。だが、映像化するということは日常生活が全て眼に見える形で写ってしまうので、テレビやパソコンなどが映像に映れば当然気になってしまうし、処理はしてほしくなってしまう。そこに触れないってのは何とも気持ちが悪かった。
とは言うものの、この映画自体が何を主題に置いている話かと言うと"表現の自由・芸術のアイデンティティを脅かす国家と対決する自警団図書隊!(ババーン!)"という俺が想像していた映画とは全く違ったのだ。メインになるのは榮倉奈々と岡田准一のスポ根ドラマ。頑張る下っ端、熱く厳しい教官。そんなベタベタで最後まで進む。
この映画で驚いたことは、榮倉奈々をデカ女扱いし、岡田くんをチビ扱いしてイジるところだ。「あのチビ教官!」とか榮倉奈々が言っちゃう辺りはとても良かった。アクション関連はかなりかっこ良く、終盤の岡田君のアクションは見応えバッチリ。Wikiによると、このキャスティングは雑誌『ダ・ヴィンチ』で読者が選んだキャストだそうな。それだったらいいよね。うん。
俺の隣で観ていた女子中学生が岡田君が出てくる度に「あぁ!堂上教官!かっこいいいいいい!(;´Д`)ハァハァ」とうるさかった。顔のアップになる度に言うから本当に好きなんだなあと感心してた。友達と会話するのではなく、本当にブツブツと一人でかっこいいかっこいいハァハァと連呼していたので注意する気にもならず。そこまで興奮出来たなら素敵なことである。
栗山千明(;´Д`)ハァハァ